日本でロックフェスを開催する際に考慮すべき天気のこと。

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夏フェスの天気は大事だよ!開催地選定も大事だよ!

荒天で中止はありまぁす

天神山のフジロックは台風の影響で二日目が丸々中止に

1997年、初めて日本で大々的に開催された本格的なロックフェスとなったフジロックですが、1日目は運悪く台風が甲信越地方を直撃し(なかなか珍しいコース、以後あまり見たことないんですよね…)朝から夜まで雨が降り続けました。
さすがに陸地の上を縦断しているために通常の台風よりは風も雨も激しいわけではなかったのですが(現地体験組ですw)10時間以上雨にさらされ続けるのはさすがに身体にこたえます。
さらに初開催ということもあり普通に都市圏で開催されるようなイベント感覚で軽装備で参加した客も多数。
邦楽アクトも充実したラインアップで固定バンドのスタンディング慣れしていない客も混在して、ステージ前方はカオス状態に。
後日の回想で運営責任者は過去台風が襲来していない最も確率の低い週を選んで日程を決めたそうですが、見事どんぴしゃで台風が上陸してしまいました。
この体験がなければこの会場固定で毎年開催されていたかもしれないと思うと、なんとも言えない運命のあやと言えるでしょう。
実際現在の苗場地区の開催も会場の広さや現地住民の協力的な姿勢などのファクターも大きいですが、地形的に台風が通過する可能性がほぼない場所ということも一つの理由となっています。
まあそりゃ凝りますよね。実際同じような富士山の裾野での夏場のイベントはその後も毎年のように天候の理由で中止になったりしていますので。
苗場に移ってからは山の中の天候の不安定さがフジロックの醍醐味くらいのノリになっていて、雨が降るのが当たり前

ロックインジャパンも初回は二日目の後半が中止に

ひたちなかは海沿いに位置するため、より台風の影響を受けやすいと思われますが、台風の影響で日程に影響を与えた事例は最初の年の二日目の後半2アクトが中止になった事例のみ。
なかなか運がいいといえます。確かに7月後半~8月1週辺りの台風上陸の可能性は低いですが、さすがに20年の間に1~2回は危険な状態になっていてもおかしくはないはず。
海沿いだけに風の影響もものすごく受けるはずなので、ステージ倒壊の危険性も高く注意が必要です。
実際欧米の野外ステージで倒壊に巻き込まれ観客が死亡している事例もあり、日本ではこういった事故を一度でも起こしてしまったら途端にロックフェスへの風当りが強くなるのは必然で細心の注意を払うべき事柄でありますね。

その他、夏の風物詩、落雷

開催20年でほぼ天候に恵まれているのがサマソニとライジングサンですが、サマソニは逆に都市部の尋常じゃない暑さ、ライジングサンは夜の尋常じゃない寒さが特徴ともいえます。
サマソニには通り雨、落雷に見舞われて一時中止になったことも多数あり、こういった事例も都市部での開催ならではともいえるでしょう。
ライジングサンは8月とはいえ第3週ともなると秋の気配も色濃くなる時期なので、夜は摂氏10度辺りまで下がりますし秋というより冬の出で立ち望まないとなりません。
北海道在住の方ならともかく本州から参加される方は戸惑う部分なのではないでしょうか。
そういった雰囲気も含めたものがライジングサンというフェスの特徴なのでしょうが。
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