ロックインジャパンは若者に大人気!祭り=フェスティバルを定着させた功績はとてつもなくでかい

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邦楽特化で大躍進したロックインジャパンフェスティバルの魅力とは何か?

祝祭空間の演出で大成功イベントになったロックインジャパン

ロックインジャパンフェスティバルが他の大型フェスと大きく異なる点は運営母体がメディアであるところです。
興行会社が運営しているフェスが通常の形ですが、ロックインジャパンはロッキンオン社という音楽媒体を主として紹介する雑誌を発行するメディアが主催しています。
そのためリサーチもしっかりしており、普段の取材で形成された信頼関係を元に日本国内アーティストを的確にピックアップしたラインナップのイメージで大成功を収めています。
その的確なブッキングで話題を集め、更には参加オーディエンスの信頼性も高めに高め、集客は毎年右肩上がりで増加。
会場の立地条件をも追い風に日本最大クラスの集客イベントとしての地位を確立してきました。
チケットの売り上げ具合を見ても、総ラインナップ発表前に売り切れることも多く、尋常じゃない信用信頼を勝ち得てることがうかがえます。

つまり外れがない。

毎年似たような面子、というような批判も受けがちですが、それはつまり安心と信頼の裏返しでもあるのではないでしょうか。
客層を見渡しても経年で現象気味の音楽が趣味です!というような若者のニーズをしっかりと把握して嗜好を刺激するような空間を提示するやり方はさすが大手メディア!といったところなのでしょう。

ロッキンオンとは?

洋楽雑誌が隆盛を誇っている時代が日本にありました。
まだネット発展前(ネットによって駆逐されたメディアの一つであるといえます。この話は別の機会に)の80年代~90年代中盤辺りがその時代でした。
CDが売れていたのもこの時代ですね。
ロッキンオン社の主務は雑誌を作ることですから広告効果もあり、この時代にかなり経営も大きく太くなっていったはずです。
そして90年代後半の国内フェスの勃興、興行会社に劣らない主要国内アーティストとの精神的物理的繋がりを背景に邦楽主体のフェスを立ち上げることとなりました。
以後規模を拡大し、年末や春のゴールデンウイークの時期にも中規模のフェスを立ち上げ、もはや雑誌が主体なのか興行が主体なのか分からないほど。
賛否両論はあると思いますが、フジロックに行くには遠くて経費も高い、という層をうまく取り入れ、別の場所にフジロック風の空間を作り上げイメージさせることに成功。
アーティストに向けられる評価をうまく転換させ若者を中心に絶大な人気を集めています。
もはやフェスといえばフジロックではなくロックインジャパンを挙げる人が多数なのではないかと思います。
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