ArcadeFireは作品を発表するごとに評価を上げゼロ年代を代表するロックバンドとして世界中にその名が轟いている存在で、日本の夏フェスにも重要なスロットで出演しています。

ロゴス(LOGOS)

アーケイドファイア~多種多様な音楽性

出演回数:2 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 1 回
  • サマーソニック / Summersonic >> 1 回

実にフェスにふさわしい楽曲の数々

カナダはモントリオール発。結成は名門大学生が中心という知的を匂わせる経歴(w)そのままのイメージの音楽性。頭でっかちなようでいてちゃんとロックの肉体性も獲得しているゼロ年代を代表する「ロックバンド」のひとつであるといえます。
色々な楽器を取り入れることによって想起されるイメージは雑多になりがちですが、一本芯が通った中心に宿るロック精神がきちんと伺えるのでおぢさん的には北米で紡がれてきた根強いインディーロックの系譜に連ねることが出来ます。
それでいてグラミーにノミネートされ、その果てには受賞するなどマスでの正当な評価も得ていて、フェス周りをする年は世界中のどのフェスでもヘッドライナーを務めるなど中堅どころでは最大級の評価を得ているバンドでもあります。
一方ステージに目を向けると従前のロックバンドとは一味違い実に個性的であると言えるでしょう。
神経質そうで耽美的な雰囲気を漂わせるボーカルだけが固定で一体どの人が正式メンバーなんだろう?と戸惑うほどに大人数がそこに居ます。 どれくらいいるのか見当もつかない編成、さらには同じステージで1曲ごとに楽器を持ちかえることで誰がどのパートなのか判別が困難。もはや受け持ちパートなどないのでしょう。
それはつまり曲ごとに要求される世界観が違うことの証。この辺にもアート性の強さが感じられると思います。
通常のロックバンドとは違い、演奏力を煮詰めることに主眼を置かずに曲主体で活動していること自体がこのバンドの特色、特徴なのであります。
その辺りがこのバンドを孤高にしている要因、一味違うぞ状態にしているのではないでしょうか。
結果ゼロ年代を代表するバンドとして、更には歴史に名を残すであろう存在として音楽シーンに君臨することとなりました。
新人ながらグラミー賞にノミネートされた2005年の夏、サマソニに初登場!サードステージである位置づけのソニックステージ中盤に配置されました。
しかしながらここから世界的評価を得ることで日本のフェスでの扱いが難しくなり…原因は人気の乖離なわけですが、途中単独ツアーで1度呼ばれただけで暫く来日は間を置くこととなります。
その間に発売されたレコードは全てアメリカとイギリスで1位を獲得するなど最早ヘッドライナー扱いで呼ぶ以外に日本のフェスの選択肢は無くなってしまったとすら表現出来ます。
そんな中、やっとサマソニから9年後の2014年にフジロック中日のヘッドライナーとして再来日を果たすのでした。
これからはもっと扱いが難しくなるバンドのひとつになっていくのでしょう。
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