トゥールの異質感…騒げればいいでは済まないフェス空間を創りだす唯一無二さで鮮烈なステージを繰り広げました

ロゴス(LOGOS)

TOOLフェスライブで真夏の暑さも一瞬でクールに

出演回数:2 回

  • サマーソニック / Summersonic >> 1 回
  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 1 回

単なる変態で片づけてはいけない

初登場のフジロックではメインステージのトリ前、前にSOAD、後にエミネムが配置され流れの良さがありましたが当人はエミネム前が気に入らなかった様子で、それ以降ブッキングされていないのが気になりますね。
サマソニでは屋内でのサードステージのトリとなりBuck-Tick前で流れもバッチリでした。
やはり青空で見るよりは暗い場所で見るのがベストですねこのバンドは。ボーカルのメイナード別プロジェクトAPCもフジに出る前年に出演しましたが、まだ陽が高い時間での演奏だったのでそのダークな音楽性がいまいちロケーションに馴染めなかったように見えました。
彼らはそんな多作なバンドではないので(平気で10年近く新譜出さなかったりします)フェスに出るタイミングも限られてきますがいざ新譜を引っ提げてツアーなりライブなりするとその演奏の緊張感に圧倒されます。
媚びることなく何分も難解な変拍子が続くスタイルでとてもフェス空間にフィットするとも思えないのですが、意外とハマるタイプのようで正直ただただ圧倒されているだけなのですが、それはそれでフェスならではのような気もしますね。
まずステージの配置が異様。ギターとベースが前に並びドラムとヴォーカルが後列に横並びで配置するそのステージではヴォーカルにピンスポが当たることなく8分の7拍子等のどうやってカウント維持しているんだろうという演奏が延々と続き、段々とトリップしていくのが分かりますw
4人でどうやって演奏しているんだろう、という緊張感に溢れたステージ。ヴォーカルも楽器の一部と言わんばかりの音楽性。
一部でクリムゾンとの親和性を語る論調もありますが(実際にこのくらいのキャリアのバンドでは珍しくクリムゾンとツアーを回ったりもしてます…フリップ翁も認めているのでしょうか)ジャンル分けなんて意味ないぜ!と演奏で語っているようにも思えます。
よくもまあこの音楽性で、まあ圧倒されるのは間違いないのですがアメリカでもメガセールスを誇りオルタナ以降のバンドでも非常に特異な、なんせ追随するバンドがいないということも含め、独自すぎる存在感で確固たる地位を築いています。
日本では間違いなく聞かれるタイプの音楽ではないのですが、それはそれで逆に熱狂的なファンがいるのも事実。
洋楽上位で偏見に満ちた人達が真っ先にあげそうなバンドでもありますね!それ自体偏見かw
とにかくフェスに限らず単独ライブでもよいので一度体験してみてほしいバンドです。
Number55