ベンハーパー&イノセントクリミナルスはグラミー受賞歴もある人気アーティストでアメリカンロック&ブルースジャンルを引っ張る存在です。

ロゴス(LOGOS)

ベンハーパー~ブルースの風を感じる

出演回数:4 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 4 回

王道アメリカンロックの継承者

音楽的な様々な動きや細分化の中でどんなジャンルが流行ろうと決して消えることなく、廃れることもないアメリカンロックの王道を行くアーティストというのはどの時代にも必ず存在するものですが、90年代から00年代の長い間ジャンル自体を地道に引っ張っていったのがこのベンハーパーというアーティストなのは間違いのないところでして、アメリカで熟成されたルーツミュージックの正統的な継承者のひとりと言えます。
例えばそれはスプリングスティーンのような汗にまみれた労働者の匂いとは一味違っていても根底に流れるものは共通していて、ベンハーパーの音の質感はシンプルなギターの音が乾いた大陸の大地を感じさせるものとなっています。
巷でどんなにヒップホップやEDMなどが隆盛となろうとも日本で演歌が消えないようにアメリカにもこういったジャンルはいくつかあって国内じゃ売れていて知名度抜群でも一歩国外に出るとほぼほぼ無名というか集客力が極端に落ちるようなカントリーバンドがごまんといます。
これはその国の風土やその土地に暮らしていないと感じ取れない細かな機微を音に落とし込めているからなのでしょう。
ベンハーパーの奏でる音楽は同じ空気を吸って同じ飯を食って同じ遊びをして同じように政治に振り回されてといった共通体験がないと理解しがたい音楽なのかもしれません。まあ日本人が充分良質なアンサンブルと楽曲ではありますがねw
その本質を100%理解しているかと問われれば、それは難しいことなのでしょうね。
ロックやブルースの血が流れていて身体中を駆け巡っている人特有のグルーヴ。長年ロックを聴き続けている身としてはなんとなくその触りだけでも理解したいところ。
といってもしっくりくるのはイギリスの高湿度にまみれた音なんですがw
これは島国に共通する感覚なのか…昔からアメリカのおおらかな大陸的ロックには距離を感じてしまいます。
そんな部分もまたベンハーパーというミュージシャンが地味に感じてしまう要因なのかもしれません。
夏フェスには都合4回参加しているベンハーパーですが、4回ともベンハーパー&イノセントクリミナルス名義となっています。
初めて参加した2003年でいきなり初日セカンドステージのトリを務め、中日にはフィールドオブヘブンのトリ前となるなどスクランブルに酷使されましたw
翌2004年にはメインステージの中盤に配置され、この時点での期待の高さがうかがえますね。前年のライブの評判が良かったということなのでしょう。
以後はメインステージのグリーンステージにしか配置出来ないほどの大物扱いとなっています。
ここのところ来日が途絶えていますのでそろそろ拝見したいところ。
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