JackJohnson・音の隙間から波の音が聞こえてくるような音世界で世界中で人気を博している実力派ミュージシャンのひとりです。

ロゴス(LOGOS)

ジャックジョンソン~夏フェスで聞きたい音

出演回数:4 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 3 回
  • 朝霧JAM / AsagiriJam >> 1 回

とあるロケーションでこそ成立する音

てっきり西海岸カリフォルニア辺りの出身だとばかり思っていましたが、ハワイ出身なのですね。
近年はオバマ元大統領やブルーノマーズを輩出したり、なにかと注目を集める地域となりました。
とはいえ気候的にも雰囲気的にも両地域は共通点が多く、親和性もバッチリなのでしょう。どっちがどうか区別がつきにくいです。
ましてや日本にいると更に分からなくなりますわ。オーストラリアにも似たような音楽性の人いますしねw
とはいえ白人国家となると限られてくるわけで、アメリカやオーストラリアの大らかな感じは欧州やアジアには分かりにくい感覚なのかもしれません。
ジャックジョンソンが日本で一躍有名になった時代とフェス文化が根付いた時代がシンクロした関係上、「夏」フェス抜きにして語れないというか両者がお互いに補完し合っているような、そんな感じさえします。
もちろん単独公演を日本武道館で企画されるなどそのキャリアに反して最大限の評価と人気をここ日本でも誇っているわけですが、。やはり野外でこそ彼の特筆すべき音楽性のポテンシャルを全て発揮することが出来るのではないでしょうか。
急速に人気が高まってしまったため最早直近2回のフジロックではグリーンステージの遅い時間に配置する以外選択肢が無くなってしまいましてたが、やはり朝霧ジャムやチルアウト系が似合うフィールドオブヘブンでの出番こそそのポテンシャルを最大限に発揮することが出来るわけで、今のこの人気が高止まりしている状況はちょいと残念な気がします。
ステージの大きさ的にグリーンステージだと大きすぎるんですよね…あと夜という感じもしません。
サマソニのビーチステージが最適。やっぱりガンガン太陽に照り付けられてビール片手に見たいんですがやっぱ無理ですよね…。
それは音にも言えることで、かなりミニマムな構成で派手なメロディーラインは一切なく実に渋い音世界。
シンプルながらも唯一無二のジャックジョンソンでしか成立しない独自性があり、ギリギリまで音をそぎ落としてなおかつ彼にしか成しえないサーフィンが隣にある世界観、あのロケーションを正確に切り取った音を構築出来るその感性は素晴らしいとしか形容のしようがありませんわ。
このとある時代のとある地域を切り取るこの感じ、ネット全盛で地域性の顔が見えない音が主流となるなかストリートから出てきた現代音楽の雛形として教科書に載せたい、個人的に。
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