アンダーワールド・前身バンドは80年代から活動を開始し、その後息の長い活動をしている世界的に著名なテクノユニットです。

ロゴス(LOGOS)

アンダーワールド~あの頃の空気が蘇る

出演回数:5 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 3 回
  • サマーソニック / Summersonic >> 1 回
  • ソニックマニア / SonicMania >> 1 回

イギリスカルチャーの象徴としてのアンダワ

アンダーワールドで連想するもの。世界的にはトレインスポッティングが真っ先にあがると思います。
ボーンスリッピーのあのイントロを聞いた瞬間に広がる景色が、あの時代の空気を吸っている人全てに共通するものがあるはずです。
90年代初頭から中期のイギリスの若者が浸っていた生活様式を的確に抉り出し時代に愛された映画の劇伴、そのポジションにアンダーワールドがいたことはとても象徴的な出来事だったと思います。
また時に局地的な流行でしかなかったテクノという音楽様式が認知され世界中に広がっていくことに一役を買っていたことは言うまでもありません。
歴史的にはイギリスのレイヴカルチャーと、その後のバンド形態だけが正解じゃないのよ!な多様な音楽形態シーンとを結びつけるハブとして重要な役割を担っていたのがアンダーワールドだったりケミカルブラザーズだったり、極東の地日本のロック系フェスでトリを務める存在のでかさを獲得したアーティスト、それこそが90年代の最も大きなトピックであったと個人的に感じています。
ロックバンドだけならニルヴァーナ以前以後に分けられますが、そしてそれが現状この狭い範囲では最後の分岐点ですが、世界の潮流という意味ではアンダーワールド、ケミカルブラザーズ、プロディジーが世界中で引く手あまただった時代以前以後も分岐点でマークされ、そこから派生していく流れが確認できます。
それが現代のシーンに繋がっていくという意味ではニルヴァーナインパクトより遥かに強いものだったことの証左であると言えるでしょう。

伝説の…

そしてもうひとつ、アンダーワールドを取り巻く事象として日本においての大きなトピックがレインボー2000です。
レインボー2000とはフジロックが始まる1997年の前年に富士急ハイランド内で行われた大規模なオールナイトイベント、俗に言うレイヴイベントでありました。
ある意味フジロックの雛形ともなったフェス黎明期を語る上で外すことの出来ないこのイベントでトリを務めたのがアンダーワールドでした。
今にして思えばトレインスポッティングが爆上げしている正に同じ年の夏にドンピシャのタイミングで行われたことにとてつもない意義があったように思います。
このイベントの成功が呼び水となって日本にも大規模なロックフェスを開催する下地が生まれたと後世の評価が定まっていきました。
フジロックはある日突然生まれたわけではなく、このような先行した散発イベントを積み重ねて(多分に80年代から)立ち上がったというのが歴史の真実なのです。
Number55