ウィーザーとは米国で結成されグラミー賞常連のパワーポップジャンルの筆頭的存在で日本でも高い人気を誇ります

ロゴス(LOGOS)

ウィーザー!日本人の心に刺さる内向的ハードサウンド

出演回数:7 回

  • サマーソニック / Summersonic >> 5 回
  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 2 回

米国的マッチョバンドの真逆を行くナヨナヨバンド

音はとってもハードなのですが、底に流れる内向さと繊細さがとても日本向きで、米国内での受け方と全く逆の意味で日本で受け入れられている稀有なバンドといえるでしょう。
失礼ながらアメリカというのは広大すぎるがゆえ、ロックンロールバンドが生き抜くには1に体力2に体力みたいな成分が多めで脳筋が先にくるようなイメージが定着していますが、90年を迎えるにあたり特にニルヴァーナがもたらしたサウンドというよりも精神的な変革が与えた影響がとても大きく、ニルヴァーナ以後の括りでこういった繊細な世界観を持ったバンドが評価されるようになりました。
ただし米国国内でそういった評価で売れているのかどうかは全くもって言い切れないのが厄介なところでして、自分は日本にいて世界の中心の周りでただ眺めているだけなので本当のところはどうなのかは分かりません。
もし望むような形で評価を得ていたいのならカートコバーンが自死を選ぶこともなかったしリヴァースクオモの一時の活動拠点が日本になることもなかったのかもしれません。
アメリカという国で生き抜くことのタフさがもたらす悲喜劇はぬるま湯の日本社会に属している住人からすると理解できないことが多々あります。
しかしながらそういうタフな場所から奇跡のように芽吹くWeezerのような表向きはアメリカらしいマッチョなタフさでコーティングされながらも内面はとても脆い繊細な音楽が日本で受け入れられるのは自然なのでしょう。

日本の夏フェスでは大事なピースに

フジロックはメインステージのトリを、サマソニではメインステージの準トリを、さらにはロックインジャパンではアメリカのパンクバンドアリスターのスコットマーフィーと組んで日本語楽曲を奏でるユニット、スコットアンドリヴァースでの出演経験もあり、日本におけるプレゼンスは独自のものがあると言えるでしょう。
サマソニ出演時ではリヴァースが敬愛するガンズンローゼズのひとつ前の出番で存在感をしめし、統一的な流れでフェスの雰囲気を引き締めていたのが印象的です。
またそのきらびやかな楽曲群で見事フジロックの大トリを務めあげ日本におけるWeezerの強力な人気具合を見せつけることに成功しました。
リヴァースクオモはとても親日家で伴侶は日本人、日本語の楽曲も難なく歌い上げることができます。まあ発音は英語発音ですけどねw
アメリカのロックスター然とした部分が全くない稀有なロックスターでそんなところが近未来的な印象を受けるのですが、黒縁メガネなど日本人っぽいところが親しみやすさを醸し出していて日本的価値観をとても心得ている人なのかもしれませんね
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