ソニックマニア2013がサマソニ前夜に別イベントとして開催されました。ツボを突いたマニア垂涎のアクトを揃えなかなかのボリューム感に。

ロゴス(LOGOS)

ソニマニの夜

2013-08-09

クリスタルマウンテン/CrystalMountain

ソニックウェーブ/SonicWave

スペースレインボー/SpaceRainbow

贅沢な前夜祭

深夜に映えるアクトを取り揃え満腹感のあるラインアップでお馴染みとなりつつあるソニックマニアが幕張メッセのフロアで繰り広げられました。
少しづつ世界的な音楽の潮流も書き換えらて来て日本もその流れに否応なく巻き込まれていくわけですが、従来のサマソニ的な流れとウルトラに代表されるようなEDМの流れを上手くミックスさせたようなラインアップで双方が分断されないように苦心している様が手に取るように分かります。
そう両者には分断の兆しがあったわけなのですが、客視点からみても両フェスの客層からそれは明らかでどうにか結集を図らないと双方とも先細りになるのは目に見えて明らかなのです。
サマーソニックにもその兆候がラインアップの緩やかな刷新の中で見えてきていたこの時期、ソニックマニアではもう一歩進めた改革が進んでいました。
深夜帯、つまり必ず成人した客しか入場出来ないイベントから早めにこうした改革を断行したことでスムーズに顧客の囲い込みが出来たのではないかと思います。2013年の状況ではこれが最善だったのではないでしょうか。
ペットショップボーイズ+ストーンローゼズ+サカナクションで従来型の洋楽マニアを取り込み、この年は残念ながらキャンセルになってしまいましたがZEDDなどで時代の流行を取り込み双方をカクテルする戦略だったわけですが、それが必ずしも成功したとは言い難いけどもフジロックがなかなか取り組まない問題を正面から切り込む役割を担うソニックマニアには称賛しかありません。
この傾向が以後続くのですが、より移行しやすいようになったのはやはり運営の判断は間違っていなかったことの証明なのではないでしょうか。
なかなか交わらない両方の軸があるわけですが、なんとか共存を図らなければ未来は開けてこないのであります。

2013年の世界情勢

ウィキリークスが世界中を震撼させた2013年。従来の隠蔽体質の各国政府の活動に一石を投じることになったのは間違いのない事実。
世界はより透明性のある政治運営を求めるようになる第一歩となりました。
そんな年にイラン米国の核合意が成立したりと融和な流れがまだこの時代にはありました。
今後世界中で極右勢力の台頭がトレンドとなっていくわけですが、その前の凪のような時代がこの2013年であったと言えるでしょう。
トランプ政権だったとしたらありえないような融和政策に対する不満がアメリカの中でマグマのように溜まり、やがて爆発しアメリカ国内のみならず世界中での分断を産むようになります。
アメリカが震源地のようで実は欧州ではこの右傾化の動きは地道に表出しつつあり、なんとなく不穏な空気が漂う2013年なのでした。
Number55