プライマルスクリーム・90年代英国の現代音楽をけん引、世界中での抜群の影響力を発揮しました

ロゴス(LOGOS)

フジとサマソニ、双方出演で独特の存在感を示したプライマルスクリーム

出演回数:10 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 5 回
  • サマーソニック / Summersonic >> 3 回
  • ソニックマニア / SonicMania >> 2 回

フジロック的には困ったときのプライマル

…というような不文律が初期から中盤くらいにかけてはあったような気がします。
それによってバンド自体に大分損をしてしまったような嫌いがありますが。
参加頻度の高さはそれだけ精力的に活動していた証でありますが、プライマルくらいの格ともなるとメインステージの一角を占めるわけで、そこに客のおじさんたちの不満が集中してしまいました。
思えば彼らはもう10年以上苗場の地を踏んでいません。実に残念なことですが…。
何かに似てるな~と思ったら酷使しすぎて年々成績が低下していく中継ぎピッチャーのようです。
さすがにそれの代名詞の権藤さんは現役時代は知らないのですがw 裏方にまわったら非常に投手を大事にするコーチ監督であった権藤氏なのでプライマルも自分でフェスをオーガナイズしたら特定のアーティストの集中使用は控えるかもしれませんね。
そんな経緯もあってか個人的に大興奮だった名盤スクリーマデリカの完全再現ライブもソニマニでのブッキングとなってしまいました…まあ深夜でも30度を割らないという歴史的酷暑の夜に空調の効いた幕張メッセで過ごしたのは我ながらグッドタイミングでしたがw

よれよれのボーカル

プライマルを思い出すと(特にライブでは)イギリスのバンドあるあるとも言うべきヘロヘロのボーカルスタイルがいの一番に頭に浮かびます。
決して否定するものではないです。むしろその特徴こそかの国の音楽に対するスタンスを端的に表しているものと思います。
これだけで論文20枚くらい書けそうですw
もう少し詳しく書くと、米国とのスタンスの違いがこのボーカルスタイルに如実に現れているように思います。
米国というのは(かなり偏見かもですが…)基本的に歌も演奏も最低限のスキルがないとまず表舞台にすら出てこられないようになっています。
それだけ裾野が広く、まずはライブでいかに魅せられるかが最初のハードルになっているのでしょう。
要するに広すぎる裾野でわけが分からなくなっているとw
イギリスの場合、音の面白さが優先でスキルは後回し、と感じます。国民性なのでしょうか島国だからなのでしょうか。詳しく考えると色々と違いはあるのでしょうが、英国バンドをざっくり固めるとそんなイメージになってしまいます。
プライマルスクリームはその権化のような存在で、音だけ取ったら各時代で先鋭的な手法を取り入れていたりしたのに、アメリカでさほど受けなかったのもうなずけるんですよね。
北米で重視されるものはそこじゃねえんだよというのがあの国の答えなのでしょう。
Number55