ボアダムス!ありとあらゆる自由な形の表現でもって自由な形の音楽を紡ぎだすもはやノイズの芸術家ともいえる存在です。

ロゴス(LOGOS)

Boredomsその独自性は日本だから日本人だからこそなのか

出演回数:12 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 6 回
  • 朝霧JAM / AsagiriJam >> 3 回
  • ライジングサンロックフェスティバル / RisingSunRockFestival >> 3 回

あらゆるジャンルを呑み越えて

安定という言葉が最も似合わないグループ。バンドという言葉は安易に使ってはいけないと思います。
それくらボアダムスを説明することは困難を極めます。
なんせ見る度にやってることが変化していますから…果たして本人達以外に全てを把握している人がいるのかどうか、なレベルです。
いつ見てもどこで見ても全く同じことをライブでやっているバンド、ある意味この世の殆どがそういった形態で活動をしていますが、もちろんそれはそれでとてもいいことだと思いますし、大衆音楽は大衆が求める安定の意味合いが強いわけでいつも同じがとても重要であると思います。
しかしながら表現の概念はそこからはみ出すモノがあってしかるべきなのです。
その象徴といえる個人、グループは各業界で少なからず存在するのですが、芸術としての音楽では日本にとどまらず世界を見渡してみても第一人者として尊敬を集めているといっても過言ではないでしょう。
自分の中ではとても大切な要素と思っている事象としてはたとえアフリカの山奥で現地民相手に演奏したとしてもビクともしない音楽性を持っている人達こそ本物という思いがあるのですが、確実にそれにあてはまるグループがボアダムスなのです。
結成は80年代半ば、ある意味日本のポップカルチャーが混沌としていた時代、常識といった規制のタガが外れていた時代にボアは活動を始めました。
それはとても象徴的な時代背景がありました。メジャーフィールドは固着していて身動き出来ない状態でしたがアンダーグラウンドシーンではある意味現代のネット環境が充実していた時代よりも自由だったといえます。
いまは何でも出来るようで何も出来ない時代なので…。
謡ってみた踊ってみたボカロP等々自由に「発信」は出来、自尊心を満たすまでの道のりは短くなりましたが、果たして自由なのかと問われたらそれは否定せざるを得ません。
80年代というある意味不自由な時代に知性をフルに活用して自由な発想で作り上げられたコンセプトに太刀打ち出来る道理がないのです。
そこを越えるのは…現代でもボアダムスやソニックユースみたいな音をパソコンで作り上げるのは至極簡単な作業で出来ますが、そこに肉体性を持たせることはAI搭載のロボットに感情を持たせることより遥かに困難であるのです。
いや普通に国民栄誉賞ものですよねw
これを80年代の日本が日本人が発明したことは(割と世界同時多発だったとはいえ)ОSを開発し世界を席巻することより価値があると思います。
ОSの方が儲かりますけどね…。
Number55