フジロック2006では00年代半ばにチャレンジングなアクトの配置を行い大抜擢となるフランツフェルディナンドとストロークスが話題を集めました。

ロゴス(LOGOS)

フジロック2006~今後の方向性を示唆

2006-07-28

グリーンステージ/GreenStage

ホワイトステージ/WhiteStage

レッドマーキー/RedMarquee

レッドマーキー(深夜帯)/RedMarquee(Midnight)

フィールドオブヘブン/FieldOfHeaven

オレンジコート/OrangeCourte

ルーキーアゴーゴー/RookieAGoGo

オールナイトフジ(オレンジコート)/AllNightFuji(OrangeCourte)

2006-07-29

グリーンステージ/GreenStage

ホワイトステージ/WhiteStage

レッドマーキー/RedMarquee

レッドマーキー(深夜帯)/RedMarquee(Midnight)

フィールドオブヘブン/FieldOfHeaven

オレンジコート/OrangeCourte

ルーキーアゴーゴー/RookieAGoGo

2006-07-30

グリーンステージ/GreenStage

ホワイトステージ/WhiteStage

レッドマーキー/RedMarquee

レッドマーキー(深夜帯)/RedMarquee(Midnight)

フィールドオブヘブン/FieldOfHeaven

オレンジコート/OrangeCourte

ルーキーアゴーゴー/RookieAGoGo

来るべき10年の節目に向けて

1997年に始まったフジロックフェスですが翌年の10年目の節目を控え、今後10年の方向性を改めて示唆するかのようなラインナップとなりました。
当時まだリリースされたアルバムが2枚のフランツフェルディナンド、3枚目をリリース直後のストロークスをメインステージのトリに抜擢と、まだそのスロットは早いのではないかという声を押しのけての配置となりました。
00年代も半ばを迎え、直近に人気となったバンドに成長と自覚を促すには充分の大抜擢ではありましたが、その重圧に屈することなく今後の展開さえも想起されるような圧巻のステージとなり、この判断が間違っていなかったことを証明してくれました。
正直90年代のバンドが幅を利かせるようでは年を経るごとに選択肢が狭まり、トレンドとも乖離していく状況は今後何十年も続いていかなければならないフェスとしては避けたいこと。
このタイミングで若手バンドをフェスの顔として集客していく一手は、必ずどこかでやらなければならなかったことを考えるとベストな時期だったのではないかと思います。
結果次の展開がしやすくなったところを見ると損して得する盤上の一手であったように感じますね。
もうひとつトピックとして挙げたいのはルーキー出身のアジカンがメインステージで演奏したことです。
これもまた今後の展開への選択肢が広がったことを示唆しています。
単純にルーキーステージという無料で見られたステージでフジの舞台に上ったアクトがメインステージで演奏、将来的にはトリを務めるかも?という道筋をつけたことに意義があるように思います。
この年はホワイトステージにもサケロックが配置され、ルーキーから着実にステップアップしていくアクトの成長を見守るストーリーが裏テーマとしてあることを改めて感じることが出来ました。
今後もこの流れは加速していくことになります。注視していきましょう。

2006年の世界情勢

当時を振り返る記事を見ると中東の不安定さが際立っていますが、同時多発テロから5年後の世界ではまだその影響が色濃く残っていたといえます。
鮮烈な事件で始まったゼロ年代も半ばを過ぎ、圧倒的軍事力を持つアメリカをしても5年以内で完全制圧出来ない状況があるのは様々な分野に暗い影を落としているように感じるのは気のせいでしょうか?
この辺りから急激にアメリカのロックバンドが元気を無くしていくわけですが、こうしたアメリカの世界からの優位性が揺らぐ社会状況が影響している可能性がありますね。
世界の全てをコントロールしているという自負がかの国の自尊心を支えていた時代が長く続いていて、そんな社会の雰囲気が音楽に影響を与えていたわけですが、その前提が崩れたあとにロックが萎み元気をなくし相対的にヒップホップが隆盛となっていきます。
ロックは安定した時代にしか響かないものなのか?今後に注目です。
Number55