フェスとアジカン
日本にフェスが根付いたころ出てきたバンドの筆頭格がアジカンといえるでしょう。
更にフジロックではルーキー出身という肩書もあるわけで、いずれグリーンステージのメインに配置されて演奏することが期待されています。
折しもこのコロナ禍で2021年では国内アーティストのみでの開催が発表されていますが、二度とないこのチャンス。逃してほしくないですね。
一般層への浸透度も高く、この辺はやはりヒット曲があることも大きいと思われます。リライトが流れると会場の空気変わりますからね。
ひとつ特筆しておきたいのはメンバーの政治姿勢なのですが、その是非は置いておいて日本のいわゆる大手の会社に身を置く表現者が政治についてきちんと発信することが出来る、この事実に時代の流れを感じます。
利権やらなんやら大人の思惑が全く介入されることのない個人SNS時代の産物なのでしょうが、こうした意見が各所で色がつくことなく発信されるのは素晴らしいことだと思います。
それに対してたかが芸能人がバンド屋みたいな社会の底辺にいる奴が何言ってやがるみたいなアホの反対意見が散見される未だに残念な世の中ではありますが、それでも地道にそうした意見を発信することで変わっていくものです。
正に赤信号みんなで渡れば怖くない。正直作品と作者のパーソナリティは別ですから全く影響などないわけです。
そこで色眼鏡で見て評価を変えるやつなんていうのは所詮その程度のやつでしかないのです。
この流れ、コロナで変わった社会情勢の中で更に顕著となってきていますが、芸能人を先頭に大勢が政治に興味を持つことに悪い要素なんて一切ありません。
困るのは政治家だけなんですから…なんて歪な構造なのでしょうか。
民衆が政治に無関心な状況こそ既存の政治家の拠り所なのですからね。そんなん健全なわけないでしょうに。
アジカンフェス
もうひとつ、アジカンが始めたことのひとつに小規模ながらも自前のフェスを立ち上げたことにあります。
以降キュレーター的な立ち位置で主催フェスを立ち上げるアクトが目立つようになります。
こういった流れもまたイギリスのフェスの歴史を追体験しているようで、ある意味予想されていた展開なのかもしれません。
アジカンフェスの場合は本人達も名言しているように自分達のファンに良質な洋楽バンドの演奏を届けたいという思いが根幹にあって、しっかりと音楽を次代へつなげるという自分達の役割を理解しているのがうかがい知れます。
こういった姿勢を持っている人がトップランナーで日本にいることはとても心強いことなのではないでしょうか。