エゴラッピンは毎年精力的にフェスに出演し、どこで見ようがその独特の世界で聴衆を虜にする絶対的存在と圧倒的で強力なボーカル力でフェスを席巻しています。

ロゴス(LOGOS)

エゴラッピンが巻き起こす吸引力とその強み

出演回数:23 回

  • フジロックフェスティバル / FujiRockFestival >> 9 回
  • ライジングサンロックフェスティバル / RisingSunRockFestival >> 8 回
  • 朝霧JAM / AsagiriJam >> 3 回
  • サマーソニック / Summersonic >> 3 回

世界観すげえ

人生も半ばなのか3分の1なのかは分かりませんが、歳を取ると感情が平たんになってくるものでして。
映画や小説に触れて感情を揺さぶられることなんていう感覚はとんとご無沙汰になってしまうものです。
それが歳を取るということでもあり、なにがあろうと過去に何らかの似たような体験をしているものなのです。
それは音楽でも例外ではなくなり、やれこれはあのバンドを焼き直したものだ!とかそれあのバンドが数十年前にやってるぜ?なんてしたり顔で言い出し始めると老害と呼ばれるにふさわしい域に達してしまいます。気を付けないとw
夏フェスにしてもやはり一番最初の感動は年々薄れていくのは仕方ないわけで、途中からは初めて来た人が感動する様を眺めてはあんな時代もあったなあと悦に入るのが関の山てなもんです。
まあそれで別にいいのですが、せめて音楽に対してはフラットな眼で新しいものを愛でることを心がけていたいもんですね。
初めてエゴラッピンを見たのは…当然ながら事前に音源はチェックしてある程度の有名曲は押さえつつもどんな編成なんだろうとか、この圧倒的に上手いボーカルの人は本当にライブでも上手いのだろうかとか多少穿った見方をしていたのです。
ところがその想像の遥か上をいく圧倒的佇まい、一挙手一投足に目が離せない歌声と表現力。
全てが今までに見たことがないレベルで、いやレベル云々の話じゃないな、当然ながらどこかで見たことのある演奏でもあるし、中納さんより上手い人や若い見た目のいい人(失礼!)は見たことがあったと思います。
それでもその組み合わせの妙というか、初めて音楽に触れた感覚に陥りました。まるでモノには名前があることに気づいたヘレンケラーを表現するのに雷に打たれたように見せた北島マヤのように(なんのこっちゃ)。
一分の隙もなく完璧にコントロールされた音世界にノックアウトされてしまいました。
エゴラッピンに魅了された人が多いのはその辺に理由があるのでしょう。

歌うめえ

とにかく生で拝見させていただくと中納さんの表現力に圧倒されてしまいます。
歌とか踊りとかで見る人を圧倒する人は本当にすごいと思います。世界のどこに行っても通用しますよね、戦争を止めますよ。
歌が上手い人っていうのは正確に音程が取れる人とか何オクターブ出るとかいったものが基準になるわけじゃなくて、いかに他人の感情を揺さぶることが出来る人なんだと思います。
そういう意味で、もちろん中納さんはメチャクチャ技術的にも高度ですけど、一番凄いのはある種の感情を見ている人に抱かせる部分なのです。よっ日本一!
清志郎が言うブルースてのは言葉にすると野暮なのですが、こういうことなのですよね。
Number55