落ち着いたオルタナバンド
00年代に人気を博し国内トップバンドとして名を馳せたエルレガーデンの活動休止に伴いバンドの中心メンバーが次なる活動の場に選んだのはソロではなく別のバンドという道でした。
当初はソロ名義の色合いが強かったみたいですが、固定されたメンバーで共同の楽曲制作がバンドの色となりよりパーマネントな活動を行うようになりました。
人気バンドを休止して次なる場もまたより民主的な運営のバンド活動をする割と稀有な経歴だと思われます。
パーマネントなバンド2つで20年近く活動を行っているとか中心の細美氏()
そしてその音の質感も青年の初期衝動を形にしたような音から、達観したような大人の音に昇華しつつあり大人のロックの趣でリラックスした質感となっています。
まあそりゃそうか…メンバーもいい歳ですからね。ロックバンドが青年の主張のようなものだけではない現代の業界の立ち位置の難しさもまた内包していると思います。
それでもそんな季節を過ごしてよりパワーアップした青年期のバンド再始動に繋がったわけですから必要な期間だったのでしょうね。
2000年代の国内フェスでは主力級の活躍だったエルレガーデンですがそれを2010年代に引き継いだ形になりました。
国内4大フェスそれぞれに複数回以上の出演があるというこれまた割と稀有な存在であり、どんな形式のフェスでも対応出来るバンドの懐の深さがこういうところからも理解出来ます。
10年強の活動で実に30回の出演履歴があるということは年に3回は確実にどこかのフェスに参加していることになります。
その精力的なところも魅力ですが、それだけ需要があるという別の側面からみてもなかなかの存在感なのではないでしょうか。
その内容もフジロックとサマソニの洋楽系フェスでは双方ともセカンドステージに配置されるなど脇に徹した様相。
二桁に届きそうなロックインジャパンフェス、カウントダウンフェス、ライジングサンではメインステージに配置されることもしばしば。
ある意味国内の主力としてフェスの顔を務めるまでに評価を上げています。
そんなバンドを持ちながらも再始動したエルレもメインステージに鎮座するわけですからやはりその才能は破格。
音楽に対する情熱は衰えることを知らず、といったところでしょうか。
その他にもMONOEYESというバンドも抱えているわけですから、今後もこの破竹の勢いは衰えることはないんでしょうね。
フジロックでは小さなステージでソロとして出演したりしてるので細美さんどんだけ意欲的なんだろか。